
雑誌などで情報収集をしたおふたりが考えたベースイメージは、美術館のような家にすること。重厚感のある素材を選び、落ち着きを感じさせるリビングが完成しました。
リビングはとにかく広々と、居心地良く。
十分な広さをとったリビングは、おふたりが一番こだわった空間。
「実家にいたときも、日中はリビングで家族の気配を感じながら過ごしていたから、リビングにいる時間が長いからこそ良い空間にしたかった」という旦那様。暮らしのバックグラウンドも今の家づくりに大きく影響しているようです。

主役は、LDKの真ん中に置いたフルステンレスキッチン。まるでステージのような佇まいがこの空間を引き立てます。
フルステンレスキッチンは、スタイリッシュな見た目に加えて耐久性などの機能面も充実し、リノベでは人気のチョイスです。
「キッチンは、孤独な空間になりがち。キッチンに立つ人が孤独にならずにテレビみたり、リビングにいながら家事ができるようにしたかった」とキッチンへの思いを口にした奥様。
天板を大きめのサイズにしたことで一度に複数人でも料理ができたりと、孤独さを全く感じないキッチン空間に仕上がりました。

床はタイル張り。リビングスペースにはフローリングを敷いています。
「ある程度のチョイスを見てこれで!とか投げちゃう人も多いと思うんですけど、こだわりたかったんです。建材メーカーさんとか色々なショールームに行って、ひとつのメーカーに100種類以上あるのを全部チェックして、サンプルもらったりしましたね。」とこだわりを語ってくださった旦那様。
色はコンクリートよりで、かつ統一されすぎない自然の石のようなテイストがお好み。同系統の選択肢のなかでもコストパフォーマンスに優れていたことが決め手となりました。
空間を引き締めすぎずに心地よさを感じられ、リビング空間にも馴染んでいます。
フローリングもタイルと同じく、明暗に差があるものを気に入って選んだそう。
「一時期は、でかけてもオシャレなお店の床ばかり見てたね。」と振り返るおふたりなのでした。

フローリングとタイルの境目の「見切り」には、ゴールドを採用しました。
空間の高級感は損なわずに、主張しないことがポイント。細部の少しの違いで全体の印象が変わることが改めて感じられます。
Qumaのリノベでは、こだわりたい部分にとことんこだわることを手助けするスタンス。ショールームやメーカーをとことん紹介します。

リビング空間のみの天井に張った板は、 空間に個性をだすひと味として提案。ライトレールを四角形に張り巡らすことで、ギャラリーのような雰囲気を強めます。
内窓は風と光の通り道

プラン全体でのポイントは、洗面以外の居室にある窓を活かして採光を考えたこと。
ひとつは、寝室から廊下へと光を送る内窓。向かい側の小上がりへも光を通します。ふたつめは、子供部屋から玄関先へと光を入れるためガラス面を大きくとったドア。
マンションでは暗くなりがちな奥まった空間に、しっかりと光を入れることで全体の開放感を担保しています。「日中は玄関先で電気が必要ない!」とお二人も納得のご様子なのでした。
客間×大規模収納を実現する小上がり

大規模な収納スペースを確保すること、客間を構えることの両方を叶えることができた、小さな小上がりスペース。
寝具や楽器など大きなものをしまう場所として活用しつつ、親戚や友人の宿泊スペースにもなっているのだとか。重厚な空間に、和のテイストが加わることであたたかみを感じられるポイントです。
洗面・寝室・収納こだわりポイント

洗面は広めのボウルに蛇口を2つ付け、夫婦で身支度の時間がかぶっても心配のない仕様です。
バスルームも広めに確保し、洗濯機上にはポールを備え付け。これにより、洋服を洗濯機から取り出してそのままハンガーにかけることが可能。カゴに入れ替える動作がなくても済み、快適な生活動線をつくっています。

寝室はシンプルになるように、とベッドと飾棚のみ。横にWICをかまえることで、お客さんが来ても目に入らない収納スペースをつくりました。見た目を気にせずたくさん詰め込むことができる場所です。

玄関先から廊下空間は統一感を意識し、ネイビーでまとめました。玄関収納と扉は既存のものにシートを貼って利用することでコスト削減も。